激変している中学英語の現状とは?
今回は、大きく変化した「中学英語」についての話題です。
2021年から中学校の教科書も大きく変わり、新しい教科書がスタートして今春で3年目を迎えます。そこで、この2年間を振り返って、新しい教科書から何が変わったか、学校の定期テストや高校入試の現状についても触れたいと思います。
まず、新しい教科書から何が変わったのか。旧教科書より単語数が400語以上増え、新たな文法として、今まで高校で習っていた現在完了進行形、原型不定詞、仮定法などが追加されました。
それに伴い、今まで2年生で学習していたbe動詞の過去形、過去進行形を1年生で学習し、今まで3年生で学習していた現在完了形を2年生で学習します。各学年の教科書の目次を見ると、約1~2単元分が上の学年から移動しています。
また、今回特徴的なのが、中学1年生の文法の導入の仕方です。これまではbe動詞を学習してから、一般動詞を学習していましたが、新しい教科書ではbe動詞と一般動詞を一番はじめの章で同時に学習しています。
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次に、学校の定期テストや高校入試の現状はどうでしょうか。学校の定期テストは確実に難しくなり、点数が取りにくくなっています。というより、お子さんによって点数差が大きくなっているといった方が正確かもしれません。
中学校の教科書では、小学校で習った英単語や表現を理解していることを前提に構成されています。さらに中学校で習う単語数も増えていますから、今まで以上に語彙力が問われるようになりました。
小学校で学習する英語をしっかり理解できていれば、中学校の英語に十分に対応はできます。しかし、小学校では英単語をしっかりと書けるまで練習していない可能性もあるので、英単語をしっかり書けるかどうかがポイントになります。
また、学校の定期テストでは、表現力や判断力を試す問題が数多く出題されます。例えば、自分の意見や考えを語数指定で答えたり、イラストを見て状況を判断して英作文を作ったり、する問題はかなり苦戦しています。
高校入試に至っては、英語の問題は全国と比べかなりレベルが高いです。特に長文読解の総語数は年々増加傾向にあり、昨年度の入試平均点は52.1点。5教科の中でも一番平均が低い教科となっています。
英語が苦手なお子さんにとっては、英語の入試対策は大変苦労されていて、なかなか点数が上がらない現状があります。
最近の調査結果によると、中学生になってから、英語が一番苦手になったというデータもあります。新しい教科書になって、英語に苦手意識をもつ子どもが増えているのではないかと危惧しています。
まずは、英語への苦手意識が芽生える前に、小学校で学習した基本となる英語をしっかり固めることが重要になってきます。今からどんなことに準備すればいいのか、また、改めて書きたいと思います。
今日はこの辺で終わります。